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ものしり医療メモ

ロコモティブシンドロームって何?

「ロコモティブシンドローム」という言葉を聞いたことはありますか。日本整形外科学会が提唱している概念で「運動器の障害によって移動機能の低下をきたした状態」と定義されています。運動器とは、骨や関節、筋肉、神経など、身体を支え動かす器官の総称です。高齢になることでこうした器官に障害が起き、立ち座りなどの日常生活で必要な動作が、スムーズにいかなくなった状態のことを指します。

最近よく聞くようになった言葉に「健康寿命」があります。健康寿命は、健康上の問題で日常生活が制限されることなく自立して生活できる期間のことです。現在は、平均寿命と約10年間の差があるとされており、その期間を縮めて要介護の状態をいかに短くしていくかが、超高齢社会での課題となっています。

この健康寿命に大きく関係するのがロコモティブシンドロームです。高齢者が要支援・要介護になる原因としては、脳卒中や認知症といった重い病気をイメージされる方が多いかもしれません。しかし、実は骨折や転倒、関節の病気といった運動器の病気が最も多い原因になっているのです。

腰が痛い、膝が痛い、といった関節の痛みは、すぐには生命の危機につながらなさそうと、比較的軽く考えられがちです。また、骨粗鬆症は徐々に骨がもろくなり骨折しやすくなる病気ですが、最初は若い頃に比べて背が縮んできた、という程度の自覚症状しかみられません。まだ大丈夫と思って油断しているうちに運動機能が取り返しのつかないほど低下してしまう――これこそが、ロコモティブシンドロームの恐ろしいところです。

その一方で、進行がゆっくりであることから、初期の段階で発見して適切な治療を行えば、十分な改善が期待できます。歳のせいだからと諦めず、骨や関節、筋肉に問題がありそうだな、と思ったらまずは整形外科の受診を考えましょう。


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